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WO!005|1位のSEOワードがコンバージョンしないのは、なぜ?

各企業ともSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)に力を入れているかと思いますが、主な目的は「集客」にあるようです。しかし、「集客」(つまりクリックされる)だけで満足していないでしょうか?


1位になることが目的?

いくつかのWebサイトを分析していると、SEOで狙ったワードが上位表示をされるようになっても、結局コンバージョン(最終成果)に結びついていないという報告をあちこちで聞きます。
そもそもお金をかけて上位表示できても、クリック数が増えていないワードもあるようです。こういったSEOの問題について、昨今では、雑誌で特集も組まれるようになっています。
どうして、こんな状況になっているのか、ログ解析やリスティングのパートナーの方にも協力してもらい、少し考えてみました。
※2009年3月発売の『SEO SEM Technique Vol.6』でも『アクセス解析すればわかる! 今の「SEO」は間違いだらけ! 』という特集が組まれています。

SEOワードを分析する体制づくり

上位ランキングを目指すSEO運用

通常、SEOは対象ワードを1位にすることを目標とし、表示順位を追うことにエネルギーが注がれています。ちなみに、amazonで「SEO」と検索して上位表示される本のタイトルを抜粋してみると
『SEO 検索上位サイト~』
『アクセスを倍増させる~』
『検索にガンガンヒットさせる』
『Yahoo!Googleで上位ランク』
‥といった具合に、上位表示をすればOKだといわんばかりの勢いです。(もちろん中身は、上位表示至上主義ということでもないのですが‥)
よって、SEOの企業担当者の中には、上位表示すればそれでよいと思ってしまうところもあり、SEOの成果についてはあまり問わないケースもあるようです。

リスティングやログ解析の運用

これに対して、リスティング広告は、購入したワードごとのコンバージョンを調査し、ワードの費用対効果を確かめながら、改善活動をしていますので、企業担当者も、運用代行業者もコンバージョンを気にかけます。各社とも、広告計測ツールを活用して、リスティングワードごとの効果をしっかり報告しています。
効果を測定するという視点でいえば、最近ではアクセスログ解析に、これまで以上に真剣に取り組む企業が増えてきました。KPI(重要業績指標)の測定や、KPIに至るまでのボトルネック分析をさまざまな角度で行っています。
ここでも、Webサイトへどんなキーワードでアクセスしてきたか?という分析は可能ですが、「SEOからの流入」なのか「リスティングからの流入」なのか区別していない企業もあります。

SEOの効果を誰が見るか?

SEOからの流入を把握するには、アクセスログ解析ツールに広告 設定をする必要があるのですが、アクセスログ解析担当者は「広告系は別部署で見ているので、自分の範疇外」という意識もあり、そこまでしっかり分析しているケースは少ないという話しも聞きます。
そうなると、SEO施策はビジネス目標である「コンバージョン」にどのように寄与しているのか検証されないまま、ひたすら順位と流入総母数の増加だけ追ってしまうということになりかねません。
今後、アクセスログ解析担当者が、SEOも含めて効果測定をするという意識をもち、体制をつくる必要があります。最近のログ解析ツールでは、あらかじめ流入ワードがSEOかリスティングかまでわかるものがありますので、大きな手間にはならないでしょう。

(図表1)SEOのコンバージョンは、誰が分析するの?

SEOワードを疑う姿勢

オーガニック検索からコンバージョンしない理由は?

ランキング上位になったSEOワードからコンバージョンしない理由として、アクセスした最初のページから直帰させてしまったり、Webサイトのゴールまで誘導できず離脱させてしまうということは、容易に想定できます。自明のことですが、この場合はWebサイト内のコンテンツや導線、ユーザビリティの改善が必要です。
問題なのは、ランキング上位のSEOワードが、実はあまりサイト流入数の増加に結びついていない、すなわち、検索結果で表示されてもクリックされていないというケースです。これまで「検索結果に上位表示されればユーザーはクリックするはずだ」と考えられていたワードが、実はクリックされないSEOワードだったという可能性もあるのです。

よくあるSEOワードの選定方法

そもそも、SEOワードはどのように選定されているのでしょうか?SEOの業者さんの対応をみると「クライアントの指定ワードだから‥」「サイト内に多く存在するワードだから‥」という理由で決めていることもあるようです。 
コストが厳しい状況の中、ワードまでしっかりプランニングして提案するというのは、難しいからだと考えられますが、「クライアント企業が希望したワードが上位表示されれば、問題ないのではないか?」と考えてしまえば、それまでです。
逆に、上位表示だけにこだわるクライアント企業のご担当者の方もいらっしゃいますので、残念ながらそういう場合は「上がりやすいワード」から選定されているというのも事実でしょう。

SEOワードの選定における問題点

一般的なSEOワードの選定方法としては、 SEOエディター(プランナー)が‥
①該当サイトのワードを基準に‥
②関連ワードを加え‥
③さらにその中でも、ヤフーやグーグルでよく検索されている
ワードを抽出する、というもの。
ここで問題だと思われるのが、すでにWebサイトにあるワードだけからスタートしている点です。
つまり、企業が言いたいこと(得てして商品カテゴリや商品特長ですが)だけを中心にワードが選定されていき、ターゲットやコミュニケーションターゲットに与えられる便益という視点が、抜けがちになるということ。
そして「ヤフーやグーグルでの検索数が多いワード」とはいっても、実は競合のWebマスターやSEO会社、広告代理店の担当者が検索している可能性もあります。先の『SEO SEM』誌の記事の中(p.117)でも「日本全国で1,000社がSEO対策していれば、毎日2,000人くらいは、毎平日検索していることになり、それだけで2,000人×20日=40,000回の検索回数になる」ことも考えられます。
そういったことを考えると、SEOワード(オーガニック検索結果)からのコンバージョンを狙うためには、どうもSEOワードの選定方法から考え直さないといけないようです。

(図表2)SEOワードが上位表示されているのに、コンバージョンしないと考えられる理由

顧客視点でSEOワードを編み出す

SEOワードの選定方法 その1

コンバージョンさせるためには、図表3の「1」のように、まずユーザーセグメントを行い(決まっているようであれば、それを基に)どんなシチュエーションでどんなワードで検索するか?を仮説立てすることがスタートです。
そのうえで、リスティング広告のような効果測定をしながら、ワードの改善をはかっていくことが重要になりますが、もちろん対象となるサイトの中にそのワードが含まれているか?なければサイトの改修も可能か?ということも議論しておきたいところです。
ワードがある程度絞り込まれれば、図表3の「4」以降のように、そのワードはコンバージョンする可能性があるか?という検証(重要なワードにも関わらずデータがないようであればテストしておく)が求められます。
要はリスティング・エディター(プランナー)がやっていることをSEOエディターも実践することがポイントのようです。

(図表3)SEOワードの選定ステップの例

SEOワードの選定方法 その2

現在のWebサイトの「資産」を上手く活用するという方法も忘れてはなりません。アクセスログ解析のデータから、サイトへ実際に訪れているワードをみてみると、いくつかのカテゴリに分けられるはずです。
そのカテゴリの中でどのワードがコンバージョンしやすいか?または、できそうなのにできていないのか?などを検討することで、強化すべきワードのポイントが見えてくるはずです。
さらにそのワードの周辺・関連ワードを調べて、良質な仮説をつくることも可能でしょう。訪問回数が少ないロングテールワードにも、重要な顧客ニーズが隠されているはずです。これらも見逃さずに選定ワードへ反映していきたいところです。

おわりに

SEOのコンバージョンを考えると、リスティングやアクセスログ解析も含めたトータルなプランニング力と運用力が必要になってくるのだと改めて実感しました。全スタッフが、コンバージョンに向かう意識と体制を整えられるかどうかで、競合他社との差がつくのかもしれません。

Posted by THINKJAM.

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